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発熱外来ブログ

2月の菊地医院での検査数・感染者数・陽性率

2022.02.28

新型コロナウイルスのオミクロン株について東京医科歯科大学のグループがウイルスの遺伝子を解析したところ、国内で主流となっているのはオミクロン株の中でも「BA.1.1」と呼ばれる系統のウイルスだったとする調査結果を発表しました。
グループでは2021年12月から2022年2月中旬までの新型コロナの患者40人を対象にウイルスの遺伝子を解析した結果、およそ9割がオミクロン株で、このオミクロン株のうち73%が「BA.1.1」という系統だったということです。

BA.1.1」は「BA.1」がさらに変異したウイルスで、国内での集計では「BA.1」に含まれていますが、WHO=世界保健機関では感染拡大が懸念されている「BA.2」とともに、オミクロン株の系統の1つとして監視の対象としているということです。

デンマークなど「BA.1.1」の報告が少なかった国では「BA.2」への置き換わりが早かったのですが、海外の状況を見ると「BA.1.1が主流の国では置き換わりが遅くなる可能性があるとのことです。そのためオミクロン株の流行は長引くおそれがあり、医療機関のひっ迫をきたす可能性も考えられます。

新型コロナウイルスの新規感染者数は、2月中旬になって全国では2か月半ぶりに減少に転じ、多くの地域で減少局面となっています。
オミクロン株が広がった感染拡大の第6波では、感染者数は2022年に入ってからだけですでに300万人を超えましたが、ようやく「ピークアウト」したように見えます。
ただ、減少スピードは緩やかで、1週間の新規感染者数は2月24日までの1週間では、前の週と比べて0.88倍となっています。

こうした中で、日本国内で亡くなる人の数は過去最多の状況が続いています。

1日に報告される亡くなった人の数は、およそ1か月前の2022年1月26日には34人でしたが、2月4日には103人と100人を超えたあと、2月22日には322人と初めて300人を超えて、過去最多を更新しました。
第5波までにはなかった200人を上回る状態が連日続いています。
2022年1月以降に発表された亡くなった人の数は、2月24日までで4402人となっています。
デルタ株の時期に亡くなった人は、2021年7月から10月の4か月間でみても3483人で、オミクロン株が主体の感染の第6波では、すでに上回っています。
オミクロン株は重症化しにくいとされ、致死率はおよそ0.14%と以前のウイルスより低くなっていますが、感染規模があまりにも大きいため、重症者数や死亡者数も多くなっています。

感染状況に影響する可能性があり、注視されているのが、オミクロン株の系統の1つで「BA.2」と呼ばれる変異ウイルスです。
日本国内でも市中での感染が報告されています。

世界中で感染が広がっているオミクロン株「BA.1」は、ウイルスの表面にある突起部分「スパイクたんぱく質」の一部に欠けている部分がありますが、「BA.2」ではこの欠けている部分がないことが分かっています。

海外の一部で行われている検査方法ではオミクロン株を検出できないことがあり、「ステルス・オミクロン」と呼ばれることもありますが、日本では別の方法で調べていて検出できるため、この呼び方は当たらないとされています。「BA.2」は感染力が、さらに高いとみられています。

感染した人1人が発症し、次に感染した人が発症するまでの間隔、「発症間隔」は、デルタ株では平均4.09日だったのが、オミクロン株の「BA.1」では平均3.72日、「BA.2」では平均3.27日と「BA.1」より半日程度短くなっていて、感染拡大スピードが速いことに関わっている可能性があるとしています。

国内で主流になっている 「BA.1.1」 が今後 「BA.2」 に置き換わっていくなかで、感染の波がどのようになっていくのか余談を許さない状況であると思います。

さて日本国内の感染状況がそのような事態になっておりますが、2月の菊地医院での検査数(抗原検査・PCR検査)、感染者数陽性率を表とグラフにして示します。
1ヶ月間の検査数236例(抗原検査172例、PCR検査64例)、
陽性者数102例( 抗原検査91例、PCR検査11例 )、
陽性率43%でした。

熱発など明らかな症状がある人は抗原検査(ドライケム抗原検査を含む)にて検査を行っております。
抗原検査での陽性率1月38%でしたが、2月52.9%と5割以上に上昇しています。
高い熱の見られる人には、コロナウイルスと同時にインフルエンザウイルスの感染の有無を判定できる抗原検査のキットで検査しておりますが、今季はインフルエンザ陽性例は7例に留まり、めずらしい病気になっております。
一方でPCR検査は無症状の陽性者の濃厚接触者に対して行っており、1月に比べ2月は検査数も陽性率も低下しています。

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